20.太陽フレアが起きるとどうなるの?

 太陽フレアが発生すると、1000万度を超す高温のガスが作られます。そこからは強力なX線、紫外線、電波が放射され、フレア発生前の静かなときと比べると、放射量はときには1000倍にもなります。その急激な増加が、地球の超高層大気の状態を激しく変化させる原因になることもあります。

 また、フレアの発生時には、ふだんは太陽に存在しない、非常にエネルギーの高い粒子も生成されます。例えば電子の場合、光速の3分の1の速度にまで加速されるものもあります。そのような粒子の一部は、太陽から惑星間空間に飛び出し、地球周辺にまで飛来することがあります。

21.太陽フレアはいつ起きるの?

 フレアのエネルギーの源は、なんだと思いますか? 答えは、太陽の磁場です。磁場のエネルギーが溜まらなければ、フレアは起きません。エネルギーの溜まり具合については、太陽面の磁場を観測して計算する方法の開発も行われており、以前に比べると、ずっとよく分るようになってきました。しかし、溜まったエネルギーが、いつ、どのようなきっかけで解放されるかについては、まだ研究が進行中で正確には分っていません。

 太陽フレアが発生すると、宇宙通信が乱れたり、人工衛星の計器が壊れたり、軌道が狂ったり、発電所がダメージを受けたり、人間の生活に影響を及ぼします。フレアの予報を目指した研究も、精力的に行われています。

名古屋大学太陽地球環境研究所にある「太陽地球環境データ解析システム」。太陽と地球に関するさまざまなデータを準リアルタイムで取得するシステムで、太陽地球環境の基礎的な研究に使われています。写真は、研究者が集まって、最新のデータを見ながら議論をしているところです。