13.太陽の磁場はどうなっているの?

 地上では、方位磁石のN極が北極(正確には北磁極)を指すことは知っていますね。地球の北極に磁石のS極があるため、方位磁石のN極が引きつけられるのです。南極には磁石のN極があり、地球は、それ自身が1つの大きい磁石になっています。

 では、太陽では磁場はどのようになっているのでしょうか。黒点が非常に強い磁石の磁極に対応することは、12で分りましたね。黒点は、同時に何個も現れることがあります。そのようなとき太陽表面は、強い磁石が何個もちりばめられた、複雑な磁場構造を持つことになるのです。下図の黒い線が太陽表面の磁力線です。複雑に入り乱れた磁力線構造が分かるでしょう。

 黒点は、太陽全体から見ると、スケールの小さい磁石ともいえます。というのも、もっと大きいスケールの磁石を太陽は持っているからです。つまり、北極域と南極域には、基本的に地球の磁石のように、それぞれN極・S極が存在しています。その極性は、後で述べる太陽の周期活動に強く関係していて、周期的に反転します。この大きなスケールの磁場は、黒点に比べるとずっと弱いものですが、スケールが大きいため、太陽から遠く離れたところにまで影響を与えます。

 また、上に述べた領域以外にも、弱いながら磁場(数ガウス以下)があることが分かっています。太陽面はどこも磁石だらけなのです。

(左図)目には見えない太陽磁場の様子を模式化して表したイラスト。中央のボールのようなものが太陽の光球面です。そこから出ている黒い線が磁力線で、それぞれがN極からS極につながっています。大部分の磁力線は太陽から出て太陽に戻っていますが、中には、遠くまで伸びた、太陽の近くでは閉じていない磁力線も見えます。背景の明るさはコロナの密度を示していて、明るい領域ほど密度が大きくなっています。ループ状に閉じた磁力線の領域でコロナの密度が大きくなっていることが分かります。