太陽とオーロラの謎を解く

名古屋大学 太陽地球環境研究所 創設20周年記念一般講演会


講演内容と講師プロフィール

1.「オーロラの謎」    赤祖父俊一 先生

2.「太陽の謎 ガリレオから未来へ」    草野完也 先生


「オーロラの謎」

赤祖父先生のご演内容

 北欧やアラスカ・カナダの夜空で美しく神秘的に輝くオーロラについては、最近の太陽地球科学の進歩によりそのメカニズムや変動について解明が進んでいますが、まだまだわからないことがたくさんあります。そこで、太陽地球環境研究所では、創立20周年の記念講演として、皆様にオーロラの謎と魅力について、オーロラの研究で第一人者の赤祖父俊一先生にお話しを伺うことにしました。昔の人はオーロラを何と思ったのか、オーロラの美しさの秘密や、オーロラはなぜ発生するのか、どんな時に現れるのか、どこへ行けばオーロラを見ることができるか、どんな種類のオーロラがあるのか、地球以外でもオーロラを見ることができるのか、など数多くの疑問に答えてくださいます。


赤祖父俊一先生のご紹介
 赤祖父俊一先生は、現在、米国アラスカ大学名誉教授および同大学の名誉研究所所長です。赤祖父先生は東北大学理学部をご卒業後、アラスカ大学大学院に入学されて1961年に博士号(Ph.D.)取得され、1964年にアラスカ大学地球物理研究所教授となられた。同研究所の所長を1986年から1999年まで13年間務められ、地球物理研究所を北極圏研究の重要拠点とすることに貢献されました。アラスカ火山観測所を創設し、国際航空路の安全に寄与した。また、日本の人工衛星受信所の設立など日本との学術交流に力を尽くされました。1999年に日米科学技術協力協定のもと、アラスカ大学フェアバンクス校に国際北極圏研究センターが創設されましたが、その所長を創設から退職される2007年まで務められました。赤祖父先生はオーロラの世界的権威として知られています。
 また、北極域の気候変動に関連してし、地球温暖化問題に取り組んでおられます。1976年には英国王立天文学会よりチャップマン・メダル、1977年には日本学士院賞、1979年にはアメリカ地球物理学会ジョン・フレミング賞を授与され、1985年には昭和天皇にオーロラについて御進講されました。また、1999年にはアラスカ州デナリ賞、2003年には勲二等瑞宝章などを授与されております。アラスカ大学は赤祖父先生の退職にあたり、国際北極圏研究センター・ビルを赤祖父俊一ビルと命名しています。


「太陽の謎  ガリレオから未来へ」

草野先生のご講演内容

 私たちを毎日照らし、温めてくれる太陽は、生命と地球の環境にとって文字通り「母なる星」です。人々は太古の昔から太陽を崇め、太陽と共に暮らしてきました。しかし、太陽は未だに解けない多くの謎につつまれた不思議な星でもあります。400年前にガリレオが見つけた太陽黒点は一体なぜ現れ、なぜ変動を繰り返すのでしょう?太陽系最大の爆発である太陽フレアはいつ、どこで、どのように発生するのでしょう?そうした謎の解明は、太陽のみならず様々な天体現象を理解するためにも必要です。同時に、それらは地球の周りの宇宙空間の乱れを予測し、人工衛星や宇宙飛行士を守るためにも重要な課題です。
 草野先生のご講演では、最新の衛星観測やスーパーコンピュータを使って最近明らかになりつつある太陽の新しい姿と太陽研究の課題を分かりやすくご紹介していただくと共に、未来の地球と私たちの生活に太陽がどのような影響を与えるのかを科学的な視点から解説していただきます。



草野完也先生のご紹介
 草野完也先生は、北海道大学理学部をご卒業後、1987年に広島大学大学院で理学博士号を取得され、広島大学理学部助手を経て1996年に同助教授としてプラズマ物理学と太陽物理学に関係した幅広い研究活動を活発に展開されました。その研究成果によって、草野先生は1998年に西宮湯川記念賞を受賞されています。その後、2004年に独立行政法人海洋研究開発機構へプログラムディレクターとして異動され、世界最高性能を誇った我が国のスーパーコンピュータ「地球シミュレータ」を使った多階層シミュレーションの研究開発を推進されました。
 そして昨年7月に名古屋大学太陽地球環境研究所へ赴任され、現在、総合解析部門の教授として、太陽を中心に宇宙と地球環境の関係を広く研究されています。草野先生は太陽物理のみならず、核融合プラズマ、自己組織化現象、惑星ダイナモ、宇宙円盤、惑星磁気圏、雲物理、マルチスケール・シミュレーションなど様々な学際研究を手掛けてこられ、最近では地球環境変動の問題にも積極的に取り組んでいらっしゃいます。


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