名古屋大学太陽地球環境研究所

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予想外に巨大化した磁気嵐の原因は太陽風の「玉突き事故」

 名古屋大学太陽地球環境研究所の塩田 大幸(しおただいこう)特任助教、桂華 邦裕(けいかくにひろ)特任助教、国立極地研究所(所長:白石和行)の片岡 龍峰(かたおかりゅうほう)准教授らを中心とする研究グループは、磁気嵐の規模が巨大化する原因を解明しました。北海道で11年ぶりにオーロラが撮影された2015年3月17日の磁気嵐の規模は、世界中の専門家の予想をはるかに超えるレベル(過去10年で最大)であり、その原因解明が緊急の課題となっていました。
 塩田特任助教らは、磁気嵐の2日前に太陽から噴き出したコロナ質量放出(強い磁場を帯びたプラズマの塊)が地球へ到達するまでの2日間に、後方から高速太陽風の追い風を受けるかたちで、さらに前方に渋滞していた低速太陽風を巻き込むことによって、最終的に「玉突き事故」のような状況になったため、磁気嵐の規模が非常に大きいものになったことを明らかにしました。
 この研究により、今後の巨大磁気嵐を逃さずに予測するためには、磁気流体力学シミュレーションによって、高速風、低速風、コロナ質量放出の全体像を把握し、それらのダイナミックな変化を正確に追跡する必要があることも明らかになりました。

詳しい研究内容は極地研ウェブページhttp://www.nipr.ac.jp/info/notice/20150702 をご覧下さい。

発表論文
URL: http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/2015GL064816/full

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図: 磁気流体シミュレーションによる太陽風スピードの赤道断面図と、南北断面図。色はスピードを、矢印は磁場の向きを表している。右図で南のほうへ広く噴き出す高速風(赤い部分)の追い風を受けながら、地球(X=1.0AUの白い点)のまわりの低速風(青と水色の接触面)を押し潰していく様子。
動画を極地研ウェブサイトに掲載。

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