名古屋大学太陽地球環境研究所

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超高層大気が寒冷化する様子を、33年間の大型レーダー観測から解明

 国立極地研究所の小川泰信准教授と本研究所の野澤悟徳准教授らの研究グループは、33年間にわたる欧州非干渉散乱(EISCAT)レーダーの観測データを独自の手法で解析することにより、超高層大気の寒冷化の様子を定量的に明らかにしました。本研究ではEISCATレーダーデータの詳細な解析から、高精度でイオン温度の長期変動分布を導出した結果、極域の超高層大気は1年あたり約1.4度の温度低下が起きていることが分かりました。この結果は、超高層大気の寒冷化が最新のモデル計算結果とも整合的に生じていることを示しています。超高層大気温度の長期変動を調査していくことが、超高層を飛翔する多くの人工衛星軌道の正確な予測や、地球温暖化の進行を予測する上で重要であることを、この研究は示しています。
この論文は、AGU Research Spotlight に選ばれました。

詳細は プレスリリース をご覧下さい。

【用語解説】
超高層大気: 地球大気は、気温の高さ分布により4つの層に分けられ、下から順に、対流圏(0-約10 km)、成層圏(約10-50 km)、中間圏(約50-90 km)、熱圏(約90-600 km)と呼ばれています。さらに、中間圏と熱圏の高度には、紫外線や降下粒子の影響で大気が電離してできる電離圏と呼ばれる領域も存在します。このような大気の鉛直構造の最上層にあたる領域(中間圏・熱圏や電離圏、さらにその上の大気を含む)を、超高層大気と呼んでいます。


EISCAT.jpg

EISCAT UHFレーダー(ノルウェー・トロムソ)の外観

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