名古屋大学太陽地球環境研究所

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3千光年離れた連星系中に地球に似た惑星を発見

 ~地球型惑星形成の解明に期待~

 名古屋大学太陽地球環境研究所の阿部 文雄准教授、大阪大学大学院理学研究科の住 貴宏准教授、京都産業大学理学部の米原 厚憲准教授を中心とするMOAグループ※1は、他のグループとの国際共同観測で、地球から3千光年離れた連星系※2の片方の星をまわる地球に似た惑星を発見しました。これは、重力マイクロレンズ現象を用いて検出しました。発見された惑星の重さは地球の約2倍で、軌道半径は太陽と地球との距離(1天文単位)とちょうど同じぐらいです。しかし、その主星は太陽の10分の1程度と軽く暗いので、この惑星は-210℃程度と地球より非常に冷たく、木星の氷衛星エウロパより少し冷たい程度です。この主星は、15天文単位程度、つまり太陽から土星までの距離にある同程度の重さの星と連星系をなしています。この様な比較的近傍に伴星※3をもつ星で、しかも地球の様な軌道と質量を持つ惑星が発見されたのは初めてです。宇宙に存在する星の約半数は連星系をなしていますが、連星系での惑星探査は難しくあまり進んでいません。今回の発見で、連星系中にも地球の様な軌道に地球型惑星※4が存在する事が明らかになったことで、今後地球の様な惑星の探査の可能性を大きく飛躍させる事につながると考えられます。
 この成果は、7月3日(米国東部時間)、米国科学雑誌「Science」に掲載されます。
 (論文題目「A Terrestrial Planet in a ? 1 AU Orbit Around One Member of a ? 15 AU Binary」)
詳細は Press Release をご覧下さい。

image_planet.jpg図1:発見された連星系中の惑星の想像図 (提供:Cheongho Han, Chungbuk National University, Republic of Korea)
 

【用語解説】

※1  MOA(モア)グループ:日本とニュージーランドの共同研究グループ。ニュージーランドMt.John 天文台で独自のMOA-II 1.8m望遠鏡を用いた重力マイクロレンズ観測をしています。
※2 連星系:二つの星が互いに重力で引き合い、その重心のまわりを互いに回り合う系。
※3 伴星:ある星と連星系をなすもう一方の星。
※4 地球型惑星:地球質量程度の岩石を主成分とする惑星。

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