名古屋大学太陽地球環境研究所

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北海道-陸別短波レーダーが大規模な太陽フレア爆発の影響をとらえる

 太陽表面ではしばしばフレアと呼ばれる大規模な爆発が発生します。2011年2月15日世界時1時44分(日本時間同10時44分)にXクラスフレアと呼ばれる大規模な太陽面の爆発が約4年ぶりに発生しました。太陽地球環境研究所では北海道足寄郡陸別町に設置した北海道-陸別短波レーダー(図1)を使いこの太陽フレアの地球大気への影響を捉えることに成功しました。
 図2は陸別短波レーダーで観測された電離圏と呼ばれる超高層大気で屈折されたレーダーエコーを表しています。赤い四角の部分では、今回のXクラスフレアの発生直後にレーダーエコーが一時的に消失していることが見出されます。これは、太陽フレアに伴う紫外線やX線の放射を受けて上空の電離圏が異常電離を起こし、短波帯の電波が電離圏により吸収されてしまう現象で、SWF (Short Wave Fadeout)現象とも呼ばれています。この現象は短波通信ができなくなるデリンジャー現象としてよく知られています。
 現在太陽黒点活動は新しい活動周期(第24活動周期)の成長期にあり、今回のフレアは第24活動周期で初めて発生したXクラスフレアです。前回、Xクラスフレアが発生したのは2006年12月13日で、その際にも同様のエコー消失現象が観測されています。

担当 西谷望 准教授
名古屋大学太陽地球環境研究所ジオスペースセンター

fig1-0224.jpg
図1:北海道-陸別短波レーダー

 

 

fig2-0224.jpg
図2:2011年2月15日に北海道-陸別短波レーダーが観測したエコー分布。横軸(UT)は世界時、縦軸(Range)は短波レーダーからの距離、カラーはエコー強度を表しています。

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